参加コース:シアトル大学留学
留学期間:2013年3月〜
留学先:シアトルセントラルコミュニティカレッジ(ワシントン州)
1994年生まれ、神奈川県出身。日本の高校を卒業後、2013年3月よりアメリカ、ワシントン州シアトルに渡米。シアトルセントラルコミュニティカレッジの学部入学準備課程(ブリッジングコース)で学び、2014年現在学部課程で学習中。
UNICEFクラブで学校の廊下で募金活動をした時。右から、私・ベトナム人・韓国人の友達です。
アパートから見える夜景です。スペースニードルが目の前にあります。
ピザを買ってきて、ルームメートと友達を呼んでみんなで食べました。
学校の寮でルームメートだった台湾人の子とコンサートに行ったときです。
Q:留学先としてアメリカを選んだ理由を教えて下さい。
A:小さいころから英会話を習っていたので、英語圏で勉強するという道はずっと頭の中にありました。アメリカに決めた理由は、私の場合、「特にこれが勉強したいからアメリカに行きたい!」ということではなく、小さいころから見ていたアメリカの映画や好きな音楽などから影響され、その中で生活をしてみたいという思いがあったからです。
Q:現在通っているSeattle Central Community Collegeについて紹介して下さい。
A:SCCCは、ダウンタウンシアトルから歩いて15分ほどの場所にあります。キャンパスは、周辺のお店や街並みと一体化していてアットホームな雰囲気です。学校からは歩いてもダウンタウンへ行けますし、バスも多く通っているので、交通機関に不自由はしていません。SCCCの学生は、中国、台湾、韓国、ベトナムなどからのアジア人留学生が多いです。留学経験がない私にとっては、同じ留学生が周りにいるということが安心できました。一クラスにいる留学生の割合はその授業によってまったく異なり、クラス全員が留学生という授業もありますし、周り全員がアメリカ人というクラスもあります。必ずしもアメリカ人と常に一緒にいるという授業環境ではないので、自分からアメリカ人友達の輪を作ることも大切だと思いました。
Q:現在カレッジではどのような学習をしていますか?
A:最初の学部授業では、English101(国語)、Music(音楽)、Philosophy(哲学)を取りました。授業内容、レベルやグレードの基準は先生によって異なるので、授業を選ぶ時のポイントとしてどういう先生かということは重要なのかなと思います。私の取ったEnglish101ではテストなどはなく、4~6枚のエッセーやリサーチペーパーを提出し、その評価から最終グレードが出されるというスタイルでした。MusicとPhilosophyの授業では中間テストと期末テストがそれぞれあり、毎回試験前には100ページ以上の試験範囲を読み上げ、勉強するのが大変でした。それらの結果に加えて、出席状況や小テスト、課題の点数も重要です。
Q:これまで学習してきて印象に残った科目は何ですか?
A:Philosophy(哲学)です。印象に残った理由は、今まで受けた授業の中で一番授業についていくのが大変だったからです。毎回教科書を読んで問題を解く宿題が出ていました。先生のレクチャー授業に加えて、グループ討論やプレゼンテーションもありました。周りのクラスメートは、自分の意見を論理的に次々と発言するので、初めは圧倒されてしまい、自分の意見があまり伝えられなかった時はとても悔しかったです。反対に、相手に伝え、納得してもらったときはすごく嬉しかったです。先生のレクチャーや議題が明確じゃなかった時は、クラスメートに何でも聞いて理解しようと頑張りました。周りの人はわかるまで丁寧に説明してくれるので、すごく助かりました。わからないまま授業やディスカッションに参加するよりも、恥ずかしがらず、わからないことはどんどん周りに聞くことが大事だと思いました。
Q:現在の勉強量について教えて下さい。
A:授業が朝9時から始まり、12時~15時の間に終わります。授業が終わって、図書館で勉強する日は18時頃まで勉強する日もあり、直接家に帰る日は、家で宿題をやります。宿題が終わらず一番遅いときは朝の3時まで宿題をしていた時もありました。試験前は、100ページ以上のテスト範囲をテスト前に読み、重要な内容を何回も確認して勉強していました。
Q:アメリカに到着してからこれまでの約10ヶ月間、自分はどのように成長したと思いますか?
A:親と離れて暮らすということで、自分が今までどれだけ人に頼って生活していたんだということを感じさせられています。今は身の回りのことをすべて自分で管理しなければいけないので、自立していくという気持ちが大きくなったと思います。それから、ディスカッションの多いアメリカの授業を通して自分の意見を口に出して言うことも大切だと感じています。
Q:カレッジで出会った友人、クラスメートについて教えてください。
A:SCCCには私より年下の子から30代以上の年上の方もいます。アメリカでは上下関係がないので、みんな対等に話をしていて、それぞれ持っている考えや知識が違っておもしろいです。クラスメートになったアメリカ人はみんな優しくて、わからないことがあってもわかるまで教えてくれます。私の仲良くしている友人は中国人や韓国人が多いですが、お互い文化や言葉の違いを教えあうことも多々あります。
Q:カレッジでの授業は1クラス何名くらいで構成されていますか?先生はどんな方たちですか?
A:1クラス約30人います。グループごとに分かれて活動することもよくあり、4~10人ほどのメンバーでディスカッションやプレゼンテーションをすることもあります。ほとんどの先生は、生徒の質問や意見を言う時間をくれます。授業の前や後にも、たくさんの生徒の質問にひとりひとりと向き合って聞いてくれます。テスト前には、授業とは別にテストのための勉強会を設けてくれる先生もいました。
Q:アパート暮らしをされていますがどんな所でどんな方達と住んでいますか?
A:私は半年間学校のアパートに住み、そのあと仲のいい友達(日本人とイラン人)とアパートを探して、今スペースニードルの近くのベルタウンという地区に住んでいます。私たちは2LDKで月1,700ドルの部屋で生活しています。電気代は2か月で1人約7ドル、水道代・下水・ゴミ代は毎月1人約70ドル払っています。
Q:アメリカの大学の良い点はどんな所だと思いますか?
A:良い点は、1クラス最大約30人ほどなので生徒同士だけでなく先生とも距離が近いことです。クラス内でのディスカッションを通して友達の輪が広がったり、自分の意見を持つことの大切さもわかります。また、先生との距離が近いことで授業中や休み時間に質問がしやすく、先生も生徒ひとりひとりの意見を大切にしてくれます。
Q:日本で準備しておけば良かったと思う点について教えて下さい。
A:私の場合、日本ではTOEFLの勉強だけに専念していて、英語以外の科目、特に理系が苦手でした。SCCCでは数学も卒業するまでに取ることが必須になっているので、日本での英語以外の勉強もすごく大切だと感じています。それから、留学を通して語学を学べるという目標以外にも、語学を通して何をしたいかということを少しでも考えておくと、SCCCにいる間、将来のことも考えやすくなるかな、と思います。
Q:SCCCで学んだ後のプランを教えて下さい。
A:私は4年制大学に編入し、卒業することが目的です。SCCCにいるあいだに、できるだけ4年制の大学で利用できる単位を取っていきたいと思っています。
Q:週末はどのように過ごしていますか?
A:宿題の多い週や、次週までの課題をすすめる時は土日が勉強で終わってしまうときもあります。時間があるときは、友達とショッピングモールに行ったり映画を観に行ったりします。ダウンタウンやスペースニードル周辺へは歩いて行けるので、散歩がてらに行くこともあります。アパート内にはジムが付いているので、そこで体を動かしたり、最近はヨガスタジオを見つけて、ホットヨガをすることもあり、気分転換として楽しんでいます。
Q:シアトルで気に入っている場所、物などについて教えて下さい。
A:気に入っている場所はシアトルセンターです。シアトルセンターはスペースニードル周辺のエリアをさします。季節によっていろいろなイベントやコンサートなどが開催され、観光客だけでなく地元の人たちも楽しめる場所です。One DirectionやSelena Gomezもコンサートを行いました。それから、軽食店が並ぶ建物もあり、気軽に行ける場所でもあります。私のお気に入りはパイ屋さんで、ミートパイやベリーパイなどいろいろ種類のおいしいパイが売られています。中身がとても詰まっていて、甘すぎないところが気に入っています。
Q:アメリカにきてカルチャーショックはありましたか?
A:ディスカッションではグループにいる全員の意見を聞きあうので、最初の頃私は黙りがちで先生に自分の意見はないのか、どう思っているのか、と直接聞かれてしまいました。何回かディスカッションに参加することで、自分からも意見を言おうという気持ちになり、間違っていても自分の素直な意見を言おうと頑張っています。
Q:これまでアメリカ(シアトル)で生活して一番楽しかった思い出は何ですか?
A:今年何回かシアトルで行われたコンサートやショーなどを観に行ったのですが、日本とは違うスケールで行われる舞台はとても迫力があり圧倒されてしまいます。勉強で大変な学校生活の合間に、少し気分を変えて楽しめることを見つけるのもいい思い出になると思います。
Q:ICCシアトルオフィスからのサポートはどのように役立っていますか?
A:私にとって長期留学は初めてなので、留学初日から今までとてもお世話になっています。学校のことからシアトル内のちょっとした情報、ボランティアについてなどシアトルでの生活にも役立っています。オフィスはとても落ち着いた雰囲気で、気が休まります。1~2か月に1回はオフィスに寄って、近況報告しています。
Q:ICCシアトルオフィスのスタッフの印象を教えて下さい。
A:シアトルオフィスのみなさんはいつも温かくオフィスに迎い入れてくれます。困ったことや気になることも聞いてくれて、親身になってくれます。オフィスのスタッフさんが近くにいてくれると思うことで安心してシアトルに住むことができるし、学校にも通うことができます。
Q:これからアメリカで挑戦したいことはどんな事ですか?
A:まだカレッジクラスに入ったばかりなので、これからもっとアメリカ人の友達を増やしていきたいなと思っています。前回取っていたクラスではアメリカ人のクラスメート同士の会話があまり聞き取れなく、弾んだ会話ができなかったことが悔しかったです。それをこれから克服していき、アジア人の友達とだけでなく、アメリカ人の友達とも気楽に会話をするのが目標です。
Q:5年後、10年後はどんな自分になっていたいですか?
A:今の卒業後の目標は日本へ戻り、留学を活かした会社に就職することです。留学前に目指していた仕事は空港で働くグランドスタッフでした。今はそれに加えて、外資系のホテルなどにも興味があります。どんな就職先でも英語を活かし、そしていろんな国の人々と関わりあうという夢は変わらずに持っていたいと思います。
Q:これから留学を希望している学生へアドバイスをお願いします。
A:日本で英語をどう勉強したら効率がいいのか、と考えるよりも留学して言葉だけでなく生活や文化に触れることもすごくいい経験になると思います。留学するということは環境がすごく変わってしまうので、ストレスを受けることが沢山あると思います。でも、時間が経つにつれて自分の生活に慣れてきたり、考え方が変わっていくので、周りの人とどんどんコミュニケーションを取って人間関係を広くしていくことが大切だと思います。